Case Study
導入事例
技術、ノウハウの共有を加速化する、
Webシステムの構築
各種技術データをWebDB化することにより、効率的に共有、見える化
複数システムを構築し、データの有効活用に成功
問題点と課題
技術やノウハウの蓄積は、商品計画や業務効率化に重要な意味を持つ。技術の整理、棚卸はできていてもそのデータを個人が抱え込んでしまっては有効に活用することはできない。
同社においては、すでにエクセルで整理された技術データを大量に保持している状況であった。これらのデータを効率的に検索でき、権限を持った者であれば誰でも閲覧できる独自WebDBを構築できないものか。
同社清水氏はこの課題を、どのような方法で実現するか検討を開始した。 まずは、スクラッチによる構築も検討したが、メンテナンス性や構築速度等の課題が残る。 そこで、パッケージソフトを使い、メンテナンス性の向上と開発の速さを狙うこととした。 すでにエクセルファイルで技術データを蓄積していたので、それらを生かす方法はないものか?
清水氏は取引のあったSIerに、本件にマッチしたパッケージソフトがないか打診を行った。そこで、SIerが提案してきたソフトウェアは「XCute」であった。清水氏は提案された「XCute」の仕組み、実績を確認したところ本システムの開発に適していると判断、他に要望を満たすパッケージは存在しないであろうと考え、「XCute」によるシステムの構築を決定した。
「エクセル帳票が、そのままWeb画面になるところから、既存のエクセルファイルを生かしやすいと判断しました」
と清水氏は語る。
清水 氏
「 エクセルで最適化した画面と操作性を、そのままの状態を保ちつつ如何にシステム化するか、が最大のテーマでした。
個人レベルでは使い勝手が大変良いエクセルも、社内共通でデータ入力・更新作業などに使う場合は不向きです。一方、本格的なITシステムを導入する場合は、多くの費用、開発工数、リードタイムが必要です。
このトレードオフを見事に解決したのが、Xcuteでした。
その後の各種システム開発においても、エクセルの柔軟性とITシステムの堅牢性を併せ持つXcuteをフル活用しています。」
解決方法
初期構築に関してはSIerの手により、システムの構築を行うこととした。SIerによるXCuteのシステム構築手法を見たところ、これならば自分たちが持っているアイデアを形にするのは簡単ではないかと確信を得た。
XCuteによるシステム構築の勘所をSIerから得つつ、本システム「技術戦略DBシステム」が稼働することとなった。本システムは画面数及び機能が多く、テストと修正を重ねて10か月程度で本稼働に至った。
清水氏は、XCuteは今まで考えていたアイデアを形にする手段として有用であることを確信した。自社開発によるシステム構築を行うにあたり、開発を得意とする同社宮坂氏にXCuteによる開発を依頼することとした。
依頼を受けた宮坂氏は
「業務/スキルデータベース」、「技術データベース一覧検索システム」、「改善提案データベース」と、次々にWebDBシステムをXCuteにて構築していった。
「利用者からのシステム改善案を、すぐに反映できるところがXCuteの良さだと思いました」と宮坂氏は語る。
XCuteによる複数のシステムが稼働している同社であるが、そのメンテナンスに関しては、特に問題を感じていないという。メンテナンスを主に担当している同社田中氏はこう語る。
「マイクロラボ社のサポートは回答が早く、問題解決に戸惑ったことがありません。」
「データベースの開発経験が全く無い状態でXCuteを使用したシステムのメンテナンスを担当することになり、最初は不安もありました。しかし、マイクロラボ様の教育やユーザーフォーラムが充実していたお陰でスムーズに開発に取り掛かることが出来ました。何か問題が生じた際、他のユーザ様の知識・経験を参考に出来ることがとてもありがたいです。」
宮坂 氏
田中 氏
「現場からの要求によりシステム画面を改良する際、わからないことがありサポートに電話しましたが、ものすごく丁寧、かつ親身に対応していただき、無事改良することができました。
おかげ様でその後不明点が発生した際も気軽に相談することができました。
問い合わせが完了した後も「何か困ったことありませんか」と連絡いただいたりしまして、細かいケアもしていただけるのだなと感心しました。」
構築システム
ここで、今回作成されたシステムを見てみよう。システムが複数あるため、ここではその一部を紹介します。
技術戦略DBシステム-メニュー画面
技術戦略DBシステム-時系列技術体系表画面
技術戦略DBシステム-市場シェアと成長余地解析表画面
改善提案データベース
各担当から投入される改善提案を検索、編集、閲覧などが行える画面である。
提案した改善案が現在どのような状況であるか、社員で共有することが可能となっている。
検索部分に注目すると、AND, OR, NOTの検索を入力エリアで区別する仕組みとなっており 複雑な検索も行えるよう工夫されている
改善提案データベース-業務データベース
技術データベース一覧検索システム
複数ある技術データベースを一気通貫で検索できるシステムである。
データベースが増えていったことにより、一括で検索できるシステムが要求され実現した検索画面である。
検索条件は、上部フレーム部分に指定すれば、対象となるデーターベース複数を検索でき非常に利便性が高い。
業務/スキルデータベース
システム開発のメリット
各担当者が持っている情報を共有することにより、利便性が大幅に向上した。
また、XCuteの開発性(Excelを利用することによる)を生かしたことにより、グラフや集計を駆使したシートをwebシステムとして稼働させることができた。情報共有のスピードを上げ、活用に期待以上の成果を挙げることが出来た。
これからも必要なシステムはすぐに作る、そして運用。といった形でXCuteを活用していく計画であるという。
同社の事例は、蓄積されたデータを活用し、既存業務を効率よくシステム化していく興味深いものではないだろうか。
導入企業様紹介
シナノケンシ株式会社
シナノケンシは、小型モータ・アクチュエータ部門(モータソリューションビジネスグループ)で培ったモータ・アクチュエータの設計技術と産業用システム機器部門(産業機器ビジネスユニット)で培った高精度制御技術を活かし、「モーションコントロールのソリューションパートナー」を目指して参ります。
「New Ideas in Motion」は、お客様の様々なニーズやシーンに合わせ、「モーションコントロール」の分野でお客様に最適なご提案を差し上げていくという決意と行動を表わす、シナノケンシの新しいスローガンです。
(2008年4月制定)
会社名 | シナノケンシ株式会社 |
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資本金 | 6億5,000万円 |
従業員数 | グループ全体 : 4,000人 日本 / 本社 : 850人 |
年間売上高 | 単独385億円 / 連結417億円(2020年2月) |
事業内容 | 精密小型モータの製造・販売 |
設立 | 1918年(大正7年) |
モータ事業の開始 | 1962年 |
代表取締役社長 | 金子 元昭(Motoaki Kaneko) |
所在地 | 本社 / 丸子事業所 〒386-0498 長野県上田市上丸子1078 TEL:(0268)41-1800 FAX:(0268)43-0010 東内事務所 〒386-0413 長野県上田市東内418 |
工場敷地 | 41,000㎡ |
取引銀行 | 八十二銀行、三菱UFJ銀行 |
業種 | 電気機器(開発・生産・販売) |
製品 |