Case Study
導入事例
処理状況を把握し、お客様により良いサービスを
提供するためのワークフロー構築
自らの手でシステム構築することにより、短期間のスピード構築
2000万円の構築コストダウンを達成
問題点と課題
お客様の信頼を得ることは、会社にとって利益と直結した重要な意味をもつ。
特に、クレームや不具合の処理に関しては、その迅速な対応と、いままでのクレームや不具合の事例を生かした対応を迅速に提供することができれば、それが信頼につながるということは言うまでもなく明らかなことである。
従来からの紙による処理は、処理中なのか、それとも処理が滞っているのか状況をつかむことが極めて難しく、再発防止の対策が確実にとられているか、迅速な対応が出来ているか把握するための管理に2重の手間がかかっていた。
これらのフローを円滑に管理するには電子化することが一番の近道である。電子化するにあたって、営業部門にデータ入力をしてもらうには、Webブラウザからの入力でなければならず、Webブラウザから 入力できるインターフェイスをもつアプリケーションを構築せねばならなかった。
星和電機株式会社において、このような問題を抱えており、この問題解決に挑戦したのは同社品質保証部の尾崎氏だ。
「回覧したままなかなか返らない帳票があるが、誰がどういう状態で持っているのかわからない。対策されないまま放置されていてもチェックできないという状況でした。」と尾崎氏は語る。
課題「クレーム不具合管理システム」
尾崎 氏
設計部門 → 品質保証部と、Excel、Word、Accessといったオフィス系のアプリケーションを入社後に習得し、「システム開発を経験したわけではない。」という尾崎氏
解決方法
電子化するにあたり尾崎氏は、システム仕様をソフトハウスに提示し見積をとった。見積金額は 「2000万円」であり、尾崎氏は唖然としたという。
「項目数が多い上に、当初、複雑なワークフローを考えていたこともあるため、このような見積金額になったのではないか」と語る尾崎氏。
なにより問題なのは、このクレーム不具合処理システムの運用開始予定は4月(仕様が明確になったのは、3月10日)と、1ヶ月あまりしか開発期間がないことである。困り果てた尾崎氏は、情報機器社 製造部の澤田氏に相談したところ、マイクロラボ社のXCuteが今回の目的にマッチするのではないかということになった。
XCuteでの本システム開発にGOサインが出たのは3月15日ごろであったという 。
尾崎氏が画面をExcelで作成し、その画面をXCuteでWebアプリケーションとして調整するのが澤田氏という役割分担で作業はすすめられた。 業務の合間をぬっての作業であったが、GW明けの5月10日には運用開始をふくめてスタートさせることができたそうだ。(実質作業時間は2週間かかっていないとのこと)
業務の合間をぬっての作業にかかわらず、わずか2ヶ月でシステムの運用開始ができたわけだ。
「Excelを使ってWebアプリケーションを作成できること、メール配信やデータ添付等の機能がVBより簡単にXCuteで出来てしまうこと、これがXCuteを採用した最大のポイントとなりました。」と澤田氏は語る。
生産管理システムの構築プロジェクトに関わったのをきっかけに、設計部門から生産企画管理部門へ移る。
その後VBを習得し、基幹システムのデータ等を利用したアプリケーションを作成して来たが「VBでのアプリケーション作成に限界を感じていた」という澤田氏
澤田 氏
構築システム
実働システム画面
既存のExcelシートを回覧していたユーザに対して 特別な教育はいらないであろうことが、この画面から理解できる。
システム化の成果とこれから
紙を使ったワークフローは現在の状態を知ることができず、最終的な管理において2度手間、3度手間となるのは、同社のXCute導入前の状態より知ることができる。
同社は、以下のような仕組みをXCuteにて成立させ、成功している。
- 紙での回覧をなくす
クレーム、不具合の進捗管理をリアルタイムに行なう目的もあり、紙の帳票での回覧はなくして連絡はメール、紙に記入するのでなくデータベースに直接入力に。
(今までは、エクセルに入力して印刷し回覧している事も多く、入力が2度手間になっていた。) - クレーム、不具合の進捗管理
発生から最終的な処置完了までの状況、日数を把握できるように。
誰が、どういう状況で処理中なのかを把握できるように。
客先への報告、故障部品の故障原因究明、再発防止策の必要なものにチェックをいれる。
毎月、定期的に完了していないものについて自動でメール発信。 - クレーム、不具合に関する情報・データを一括管理
デジカメの写真、試験データなどバラバラに保管されていたデータを 一括管理することにより、見通しよく迅速に情報を引き出すことができる。
自社業務に適合したシステムを構築しようと考え、一般市販製品をつかった場合、自社業務をそのソフトウェアに合わせて変更を伴う場合が多い。自社業務に合わせたシステムを外注に発注した場合は、その構築コスト、構築期間、メンテナンス性の問題が発生する。これらの問題を解決する鍵となるのは、自社業務を知り尽くした担当者の手によるシステム構築である。
システム構築の、最初の一歩となる仕様については担当者の頭の中にあり出来上がっているも同然で、これをシステム化できれば良いわけである。
「Excelで作成した画面案が、ある程度そのままXCuteで使えたことが非常に助かりました」と語る尾崎氏。
自分の持っているシステム像を、そのまま実働システムとできる明快さ、これがシステム構築の大きなポイントとなる。
同社の事例は理想とするシステムの構築、その構築速度、コスト、メンテナンス性を満たした好例ではないだろうか。
導入企業様紹介
星和電機株式会社
星和電機は創業以来、ウォーターパールの名で親しまれてきた防水・防爆形などの産業用照明、関門トンネルの本格納入に はじまるトンネル照明、カッチングダクトに代表される樹脂製品、道路情報板をはじめとする情報表示システムと各事業分野において着実に実績を残し、その専門分野におけるトップメーカーとしての地歩を確立いたしました。
また、あらゆるユーザーニーズ にスピーディかつ的確に対応するため、生産・販売機能を統合し たカンパニー制を2002年4月より展開しております。そして、青色 発光ダイオードの開発に続き、2002年12月に白色発光ダイオードの開発に成功いたしました。これは常に新しい技術に挑戦し、より優れた製品・サービスを提供し続けた結果であると自負しております。
さらにISO 9001に続き、ISO 14001の認証を取得し、人と環境を考えたものづくり」をスローガンに環境マネージメント 活動を推進しております。また、環境に優しい製品開発を通じて、環境負荷の低減に取り組んでおります。
当社はこれまで培ってきた独創的な技術と開発力をもとに、現在 の事業領域を超えて、より多核化した専業メーカーとして、業容 の拡大に努めてまいります。
商号 | 星和電機株式会社 |
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創業 | 昭和20年10月1日(三星電気(有)) |
設立 | 昭和24年1月18日 |
資本金 | 3,380百万円 上場、大阪2部 |
売上高 | 21,989百万円(平成16年3月現在) |
従業員数 | 532名(平成16年3月現在) |
代表者 | 取締役社長 富田 泰溥 取締役専務 増山 晃章 |
本社所在地 | 京都府城陽市寺田新池36番 |