Case Study
導入事例
タッチパネル端末をターゲットした販売実績の参照
タブレットなどのタッチパネル端末からの操作性を重視、既存のExcel帳票をそのままDB連動Webアプリに。
利用者が違和感なく使用可能なWebシステムを構築。
問題点と課題
営業マンが外出先で現在の販売データを参照したくなった場合、Webブラウザを使って自社サーバのシステムにアクセスし、データを確認できれば非常に便利であると感じるのではないだろうか。もちろんVPN等の仕組みを別途用いて、セキュリティに配慮する必要はある。
同社においては、営業マンはタブレット端末を持ち歩いており、自社ネットワークにセキュリティを保って接続する環境は出来ていた。しかしながら、Webブラウザ等を使って販売データを参照する仕組みは作られてれていなかった為、タブレット端末などと親和性の高いシステムの構築が急務であった。
Excel等で作られた資産を生かしつつ、Webによる販売データの参照を実現する仕組みを模索し始めた。
現状の運用においては、.netで作られたアプリケーションや、Excelファイルをパソコンに入れて持ち歩いており、これらのバージョンアップや統一性を保つことも課題となっていた。PHPなどでWebシステムを作成することにより、これらの課題を一気に解決することが可能であるが、同社のExcelで作られた資産はマクロを駆使して作成されているものが多く、Web化する際にマクロ資産が生かせないと多大な工数が必要となってしまう。また、Excelで作られた資産は、.netで作られたアプリケーションよりも圧倒的に多く、Excelを効率よくWeb化する事が問題解決の絶対条件であった。
これらの問題を解決すべく同社朝日氏は、ExeclでWeb化する為のツールとして、XCuteを評価の対象として狙いを定めた。 XCuteの仕様(マクロ等の制約)、開発効率をメインとして評価を開始した。
朝日氏はXCuteの講習会に参加し、XCuteの仕様やXCuteによるWebシステムの開発方法について習得した。ほぼ1日程度で必要となるXCuteの知識を得る事ができた。当初の問題であった、「既に存在するExcelのマクロ資産が活用できるか。」これについて、得た知識を基に調査を行った。同社のExcelのマクロは、DBの引き当てや計算などが主な内容であった為、XCuteでWeb化した際に問題となる部分は殆ど存在していなかった。これにより、既存のマクロを生かせる事がはっきりとした。既存の資産を生かせる事が明確になった為、XCuteでWebシステムを開発する事を決定した。
「既存の資産をWeb化しておけば、あらゆる端末に対応できる柔軟性の高いシステムになると考えた。ExcelをそのままWeb化できるXCuteは今回の目的に一致していた。」と朝日氏は語る。
解決方法
こうしてXCuteの導入を決定し、既存ExcelシステムのWeb化作業が開始された。
着手から1か月程度でファーストレビューを行える状態まで作業が進み、営業関係担当者に対してレビューを行うことができた。タッチパネル付きPCや、タブレット端末の操作性を生かした形でシステム画面を実現出来たため、関係各所の評判は上々であった。レビューにおけるユーザの反応を踏まえた上で、さらに既存ExcelのWeb化を進めていくこととした。
ファーストレビュー時は検索をメインとした画面であったが、さらに集計をメインとした画面や、グラフをメインとした画面などを作成していった。 特性の違う、「検索」、「集計」、「グラフ」の3種類を最初に作り、まだWeb化していない、残ったExcel資産をWeb化する際の大筋の工数や、手順を確認することができた。
こうして、目的であった営業マンが外出先から販売データを確認する為のWebアプリをファーストリリースする事ができた。メンテナンス性の高いXCuteの特性を生かして、利用者からの意見を常にシステムにフィードバックできる体制としている。
タブレットとExcelマクロ資源の両者を有効活用するという命題において、XCuteは弊社にとって最適なツールでした。 SQL Serverともこれまで通り連携できるので、今後はデータを集計・表示するだけでなく、データを登録するためのフロントエンドとしても展開していく予定でおります。
朝日 氏
構築システム
今回作成された販売実績参照システムを紹介いたします。「検索」、「集計」、「グラフ」といった特性の違う3種類を紹介します。
システム化の成果とこれから
今回のシステム構築によって、同社は以下のメリット、経験を得た。
- Excelに組み込まれたマクロ資産等を生かして、そのままWebアプリ化できた為、手間がかからなかった。
- タッチパネル端末の操作性を前提とし、情報量が多めの画面を作成することが出た。
- XCuteの開発効率の高さを生かし、短時間でファーストレビューを行うことができた。
今回は販売実績のみシステム化を行ったが、在庫の状況や販売履歴など、現状で.netやExcelにて利用している資産を順次、XCuteによりWeb化する準備を進めている。
同社の事例はタッチパネル端末の特性を生かし、既存のExcel資産をユーザに違和感なく利用してもらう為に工夫された好例ではないだろうか。
導入企業様紹介
ラジオメーター株式会社
ラジオメーターは、緊急検査のあらゆる段階を簡便化し自動化する、アキュートケアソリューションのリーディングカンパニーです。
世界中に2,700名以上の社員を抱え、30ヵ国に代理店を置くラジオメーターグループは、酸素化状況、ラクテート、トロポニンなど、急性期医療検査でもっとも重要なパラメーターについて正確な情報を迅速に提供することで、医療従事者をサポートさせていただいています。
これは、救急医療、 集中治療、麻酔、 循環器科、 新生児集中治療、創傷ケア などの臨床現場で、急性期患者の治療に際し、十分に情報を得た上で直ちに決断するための基本情報となります。
ラジオメーターは、採血、 血液ガス分析、 経皮的モニタリング、 免疫測定 そして関連する IT 管理システム 向けのソリューションの開発、製造、販売を行っています。
商号 | ラジオメーター株式会社 |
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本社所在地 | 〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-35 電話:03-4331-3500 |
設立 | 1990年3月 |
設立 | 1985年(昭和60年)8月 |
資本金 | 4億9千万円 |
代表者 | 代表取締役 丸 貞克 |
従業員数 | 193名 (2015年12月) |
事業内容 | 医療機器、体外診断用医薬品とその付属機器・ 部品の輸入、販売、修理、賃貸ならびに保守管理 |
主な取扱商品 | (ラジオメーター・メディカルApS社製) 血液ガス 分析装置、経皮血液ガスモニタ、移動式免疫 蛍光分析装置および前記機器消耗部品、溶液類 精度管理試料および評価システム、動脈血採血器具 緊急検査用ソフトウェア、携帯型アナライザ |
登録・許可 | 第二種医療機器製造販売業、体外診断用医療機器製造販売業、高度管理医療機器等販売業・貸与業、医薬品販売業、医療機器修理業、高圧ガス販売業、毒物劇物輸入業・販売業、医療機器品質マネジメントシステム/ISO13485:2003取得、認証範囲:東京本社(品質保証/修理保守部門)、ロジスティックセンター |
主な取引先 | 全国独立行政法人病院および大学病院ならびに 同付属病院、その他公的医療機関、医療施設、 および製薬会社等の研究所 |
決算期 | 12月 |
主な取引銀行 | 三井住友銀行青山支店 |
ホームページ | http://www.radiometer.co.jp/ |
学術サイト | http://acute-care.jp/ |
事業所所在地 | 物流拠点 東京ターミナル(東京都大田区) 営業拠点 札幌/仙台/東京/金沢/名古屋/長野/大阪/高松/広島/福岡/鹿児島 |