Case Study
導入事例
基幹システムと連携した帳票出力
業務ごとに存在する複数の帳票を、基幹システムと連携した帳票出力システムとして統合。
SIerの手による構築ならば1000万円近くかかるが、自らの手により構築しコストダウンに成功。
問題点と課題
日々の業務を効率的に行うため、ExcelやWord,Accessなどを使用して業務を行うことは一般的であるが、それなりの完成度を求めるとオフィス製品では役不足となる。 同社においては現場から要求があった帳票処理において、Excelを駆使して業務処理を行っていた。Excelのようなツールを使うことにより、ひとまず業務処理を行うことはできる。 しかしながら基幹システムとのデータ連携を行って帳票を作成するなどの処理は、マクロ等で成果物を作りこまねばならず、柔軟性のあるシステムとは言い難い状態であった。
マクロを作成しないでデータ連携を行うとなると、基幹システムからCSV等でデータを取得し、Excelに張り込むなどの手作業が多数発生し、利用ユーザに対する負荷が上がる作業となる。
基幹システムを新しいシステムへと刷新すべく準備を進めていた同社は、それと同時にこれら帳票出力部分のシステム化を考えていた。種類にして20種類以上の帳票があり、これらをSIerの手を借りてシステム化すると、費用もかかる上に作成するシステムの内容をSIerに伝える手間もかかる。
この問題を打破すべく同社浅尾氏は新基幹システムのデータベースとExcelが連携できるツールがないか、模索を始めた。
浅尾氏は、ツールの要件として「Webシステム」「ノンプログラミング」「Excelを生かせる」という3点を満たすことを基準とした。帳票出力を行うにあたり絞り込む条件等も帳票ごとに異なる。これらを業務に合わせた形の検索集計の指定画面を作って条件をユーザに指定させたいと考えていた。またノンプログラミングであることも重要で、メンテナンス性や作りやすさの点から絶対的な条件であった。
Excelを生かすという部分についても、帳票はExcelで作りこまれている物が大半であり、それをツールに合わせてデザインをしなおすというのは考えられなかった。またExcelであれば、現場からの要求にすぐに応えることが出来る。多少の修正なら、ひな形となるExcelを現場のユーザに修正してもらえばよい。
これらのメリットを持つXCuteの採用をすべく浅尾氏は評価を開始した。テスト的に作成した帳票出力システムは予想以上の手軽さ、短期間で成果物ができることを確認し、XCuteの導入を決定した。
「作った物に不満があれば作り直す。こういった試行を行っても大きな手間がかからないXCuteの開発効率の高さに魅力を感じた」と浅尾氏は語る。
解決方法
こうしてXCuteの導入を決定した同社は、帳票出力システムを新基幹システムの稼働と同時に利用できることを目的とし、各種帳票のシステム化に着手した。XCute導入前に各種帳票(20種類以上)を基幹連携するための見積をSIerに依頼したが、見積回答金額は1000万近かったそうだ。 こうしたこともあり、XCuteによる開発は大幅な費用の削減を実現するものとして期待していた。SIerによる成果物の作成は、そのメンテナンス費用も考えなければならない。業務の変化などによるシステムの変更は費用が発生することになる。それらをXCuteによって自社開発することにより回避したかった。
「SIerに依頼すると、帳票の文言一つにおいても開発完了後は費用が発生する。よって、問題を溜めておき、まとめて修正を依頼する習慣になってしまっていた。XCuteで構築したことにより、臨機応変な対応が可能になった。」と浅尾氏は語る。
メンテナンス性の高さ、自社開発可能な点が大きなポイントであるが、同社においてもう一つ大きなポイントがあった。新基幹システムはOBIC7を利用している。XCuteにおける連携は、OBIC7との連携ともいえる。URLによるパラメータ渡しで制御可能なXCuteと、その対応が可能なOBIC7の連携は問題なく行うことが出来た。
XCuteによって作成された帳票出力システムは、新基幹システムの一部のように見える、シームレスなシステムとして開発することが出来た。 システムを稼働する上で、ユーザビリティを意識することは利用者にスムースな利用をしてもらう上で重要で、OBIC7とXCuteという製品の連携が違和感なくできていることは、同社浅尾氏のセンスによるものだろう。
開発は順調に進み、約1か月程度で一通りの帳票をOBIC7と連携することに成功した。開発において、出来上がった帳票や検索インターフェイスをユーザに順次レビューを行った。問題や不満点が発生したならば、それをすぐにシステムに反映し完成度の高いものとしていった。帳票はExcelをそのまま利用しているのでユーザが直接修正を行うことも出来た。これにより開発者とユーザの間で成果物に対するズレが発生せず、スムースにシステム構築が進んでいった。
最初は少し戸惑うこともありましたが、丁寧なサポート体制もあり使いこなす ことが出来るようになりました。
ユーザからの修正要望にもすばやく対応できるため、システムとしての使い勝手 も向上してきたと思います 。
浅尾 氏
構築システム
今回作成された帳票システムを紹介いたします。内容が帳票という特性上、ここではその一部を紹介します。
出力帳票選択画面
出力帳票検索画面その1
出力帳票検索画面その2
出力帳票例
システム化の成果とこれから
今回のシステム構築によって、同社は以下のメリット、経験を得た。
- Excelをそのまま基幹システムと連携した出力帳票とできた為、開発効率が良かった。
- 帳票修正の要求も、Excelを直接修正してもらうことで、ズレがなく、完成度の高いシステムを構築できた。
- SIerに構築を依頼していたならば、1000万円近い費用が掛かっていたが、自社で開発することにより、大きなコストメリットを出せた。
帳票出力など、独自の文化やフォーマットがあるものはXCuteの特性を生かして構築し、自社開発によるコストメリットを発揮した同社であるが、さらに現状の業務の効率化という視点でシステムを洗練させていく予定であるという。
同社の事例は、コスト、メンテナンス性、使いやすさのユーザへの配慮とシステムに求められる要件をXCuteの特性を生かして実現した好例ではないだろうか。
導入企業様紹介
株式会社アールシーコア
アールシーコアの主事業であるBESS 事業は<「住む」より「楽しむ」>をスローガンにログハウスなど自然材をふんだんに使った個性的な木の家の提供を行っています。BESS は、ログハウスの国内シェアナンバーワンのトップブランドで、個性的な木の家の提供を通じて、「ユーザ・ハピネス」の実現を目指しています。家がモノ として完成した際の満足=カスタマー・サティスファクションよりも、ユーザーが暮らしてからの満足=“楽しい暮らし”を大切にし、日本人の暮らしの文化の「明日」を創っています。
BESS の単独展示場は全国に43 か所(2014 年11 月現在)。展示場全体をひとつの小さな街と捉え、展示場テーマ「楽縁集落」のもと、モデルハウスだけでなく展示場全体がBESS の暮らしが体感できる場所としてブランドの世界観を具体化する“暮らし”のテーマパークとなっています。受付を済ませば営業がつかないのも特長のひとつで、自分たちのペースで過ごせるのでリラックスした時間を過ごし、BESS の遊びごころ、センス、暮らしの楽しさを感じながら、自らの暮らしのイメージを膨らませることができます。
社名 | 株式会社 アールシーコア(R.C.CORE CO., LTD.) |
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本店 | 〒153-0042 東京都目黒区青葉台1-4-5 |
本社 | 〒150-0045 東京都渋谷区神泉町22-2 神泉風來ビル |
設立 | 1985年(昭和60年)8月 |
資本金 | 6億2,428万円 (2014年9月30日現在) |
代表者 | 代表取締役社長 二木 浩三(ふたぎ こうぞう) |
事業内容 | 自然派個性住宅の企画・製造・販売 分譲住宅・宅地の企画・販売 別荘タイムシェアの販売及び運営管理 |
社員数 | 193名(連結) 146名(単体)(2014年9月30日現在) |
売上高 | 2014年3月期実績:120億87百万円(連結) |
許認可番号 | 建設業許可番号 国土交通大臣許可(特-24)第24712号 宅地建物取引業免許番号 国土交通大臣(1)第8366号 一級建築士事務所 東京都知事登録 第32305号 一級建築士事務所 神奈川県知事登録 第16330号 |
直営展示場 | 総合展示場「BESSスクエア」東京都目黒区青葉台 1-4-5 Tel.03-3462-7000 「BESS藤沢展示場」神奈川県藤沢市大庭5224-1 Tel.0466-88-0080 |