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【リリース】XCute最新リリース向けHotFixをリリースしました。
【リリース】XCute x64 (FW4.8) Build 14.17.6 および XCute (FW3.5) Build 12.17.6 をリリースしました。

Case Study

導入事例

株式会社理工学社

株式会社理工学社

ノウハウのシステム化と効率化

専門業務担当者のノウハウと業務ロジックをシステム化
情報の共有と人的コストの削減を達成

問題点と課題

長年勤めた専門業務担当者のノウハウ、業務ロジックは簡単に引き継げるものではない。

担当者の退職を控えていたり、病気等で会社を長期に渡り休むこととなった場合、業務が成り立たなくなってしまう。

また、引継ぎが上手くいったからといっても、熟練した担当者と同じ効率で業務を行えるとも限らない。

多数の専門書を出版する(株)理工学社において、重版業務、特に製作部数、定価の決定に重要な原価計算に際し、このような問題が発生していた。

出版社が重版を行う場合は2つのパターンがあり、ひとつは用紙から印刷・製本までの全工程を印刷会社に丸投げしてしまう方法、もうひとつは、用紙から製本までの全工程を出版社が直接管理する方法である。同社においては、後者を採用しており、重版の都度、製作部数に対応した原価計算を行っている。これは、重版業務の全工程に1つ1つ自らがタッチすることにより、より良い物をコストを掛けず作成することを目標としている。

重版という業務は、販売実績、注文動向などから変化する製作部数に対応した原価の差などを見極め製造計画を立てねばならず、複数のパターンの計算をしなければならない。1パターンごとに計算テーブルを作り原価概算を行うわけだ。ベテランの担当者がこれを行っているからこそ、業務をこなせていた。しかしながらこういった特殊な業務の効率に関しても検討の必要性があった。

出版社において初版のときは、編集部が中心となってその本の仕様を決める。重版においては、業務部が初版と同じ仕様(忠実に初版を再現する)を目標として原価の検討が行われる。その際の資材、生産手段の選択基準はノウハウとして蓄積され、初版時の参考情報として編集部へフィードバックされる。これらの諸々の情報を編集、業務・営業全ての部門が漏れなく共有できれば極めて好都合である。

同社代表取締役の吉住氏は、これらの問題を解決するには、長年培ってきたノウハウ、業務ロジックをシステム化するしかないと考えるようになった。
「担当者の定年を控えており、業務の引継ぎと効率化が急務でした」と吉住氏は語る。

◇重版生産システム
メニュー画面
メニュー画面

処理別に分類され、直感的な画面。

書籍情報編集画面
書籍情報編集画面

重版の対処となる書籍情報を登録編集できる。

理工学社 代表取締役 吉住氏

理工学社 代表取締役 吉住氏

『重版生産システム』の成り立ち
初めは用紙計算テーブルをつくって重版時の用紙発 注作業を簡略化した。テーブルは本文、カバー、表紙など10枚以上になったが、毎月15点以上の重版をスケジュール通りにこなすのには役に立った。そのうち用紙だけでなく、印刷や製本についても計算テーブルを用意するようになり、これらが基礎となり販売政策のツールとしての事前原価計算書が出来上がった。今回のシステムはこれらの業務を纏めることになったという意味から感慨深いものがある。

解決方法

吉住氏は、この問題を解決するため本システム「重版生産システム」を構築することを考えた。そこでSIerに見積もりを依頼したところ約2000万円の見積が提示された。

そのコストの高さから、他のSIerを探したところ、半値以下の見積もりを提示したSIerがいた。それは(株)コスモテックス長谷部氏であった。
(株)コスモテックスは、本システムの開発にXCuteを使う事を提案することでこのような破格な見積を提示できたわけだ。イニシャルコストの低さだけではなく、特に、Excelに乗って動作するという、後々メンテナンスが簡単になるであろうという部分を吉住氏は評価したという。多数のシステムをオフコン時代より導入してきた同社は、後々のメンテナンス性、コストという部分に関して豊富な経験を持っている。

20数年前導入した販売管理システムは、データの訂正を後から行う仕様が盛り込まれておらず、業務上その機能が必要と解った段階では、メンテナンスの難しさから直ぐに対応することができなかった。

データの訂正が必要なときはSEを呼び、修正を直接、SE自身が行うことにより対処していたそうだ。

このような経験から、メンテナンス性の高いXCuteの採用は、もはや必然であったのであろう。

本システムのフロー 本システムのフロー

こうして、XCuteをつかった本システムの開発が始まった訳だが、業務ロジックの把握、資材、生産手段のノウハウを把握することからのスタートとなった。

仕様確定に関して、打合せに一番時間を費やしたという。ことに、資材、生産手段のノウハウの部分に関しては、発注者、受注者の間でのすり合わせが難しく、時間が掛かったそうだ。

XCuteの開発手法は、Excelシートに画面や計算ロジックを書くという解りやすさからレビューや仕様決定がしやすく、打合せの回数を重ねるごとに、次第に理想とする物に近づいていったという。XCuteだからこそできたレビュー方法であろう。

「ファーストレビュー時は当方の要望がうまく伝わらず、思った物になっていませんでした。Excelシートを使って仕様を詰めていく手法により、最終的に満足なシステムとなりました」と吉住氏は語る。

最終的に1年をかけて、ほぼ目標とする機能、ノウハウの実装を終え本番稼動となった。

今回のシステムは、1件のデータを構成する項目数が非常に多く、データ項目とそれに関連する計算ロジックの仕様確定に多くの時間を必要としましたが、お客様との仕様打合せでデータ項目や計算ロジックをExcelで作成したイメージで動作させながら仕様を確定したため、実際の開発作業はスムーズに進めることが出来ました。
開発前に実際にイメージできるものがあることは、お客様とのコミュニケーションをとる手段として有効だと思います。

コスモテックス 長谷部氏

コスモテックス 長谷部氏

システム化の成果とこれから

重版生産システムが完成し、当初の目標であった業務の引継ぎ、効率化が達成され、さらには高いメンテナンス性を得た同社であるが、本システムと決算のシステムを連携させようという計画を進行中だ。

いままでは、決算のシステムに手で計算した重版生産の原価を入力していたわけだが、重版生産システムの完成に伴い、これらが連携すれば効率がさらにアップすることは間違いない。

システム同士の連携が出来上がったあとは、BI的な機能をつけていくことも可能であり、そういった部分の開発のしやすさを多数のユーザに評価されているXCuteならば、簡単に理想とするシステムまで達することは可能であろう。

製本情報登録画面 製本情報登録画面
発刊連絡書印刷画面 発刊連絡書印刷画面

システム構築には、イニシャルコスト、メンテナンス性、実稼動までの工期など、複数の要素があり、それらのバランスが重要となってくる。出来上がったシステムが、かならずしも希望通り動くとは限らず、システム構築を依頼する依頼者は、そういったリスクを抱えている。

このリスクを軽減する為の努力は、システム開発を請け負うSIerにも多大なメリットがある。
システム構築にXCuteを選択したことにより、ファーストレビュー時に希望通りの動作をしていなかった本システムも、最終的に満足度の高いシステムとして仕上がった。
本システムの成功は、基本ソフトウェアの選定、開発の過程(レビュー等)が鍵を握っていると考えられる。

本事例は、業務ロジック、ノウハウをシステム化する難しさ、そしてそれを実現するために重要なことを考えさせられる興味深いものではないだろうか。

システム化の成果とこれから

導入企業様紹介

株式会社理工学社

株式会社理工学社

社名 株式会社理工学社
所在地 〒113-0021
東京都文京区本駒込5丁目9番10号
代表者 代表取締役 吉住 久
事業内容 図書出版

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